デジタルカメラ 2015 6 28

書名 480円ですぐわかるデジカメ カメラの選び方、写真の撮り方
出版社 晋遊社

 今や、スマートフォンの普及によって、
市場が縮小しつつあると言われるデジタルカメラ。
 その原因は、いつもスマートフォンのせいにされていますが、
デジタルカメラのメーカーにも責任があります。
 日本のメーカーによくあるのが、
「高性能で、最新鋭のものを作った。さあ、買え」という姿勢です。
 そこに、消費者の気持ちを考える企業文化はないと思います。
仮に、最新鋭のものを手にしても、
消費者は、これを、一体、どう使えばよいのか、わかりません。
「せめて、使い方の提案ぐらいしてほしいものだ」と思うでしょう。
 さて、デジタルカメラとスマートフォンのカメラが、どう違うのか。
それを知っている消費者は、1%もいないでしょう。
 もし、多くの消費者が、その違いを知っていたら、
デジタルカメラは、もっと売れていたと思います。
 さて、昔のカメラは、フィルムを使っていましたが、
最近のカメラは、フィルムではなく、
デジタルカメラもスマートフォンも、
イメージセンサー(CCD、CMOS)を使っています。
 要するに、イメージセンサーとは、
レンズを通して入ってきた光を電気信号に変えるものです。
 このイメージセンサーのサイズは、大きなものから小さなものまであります。
大きなものは、名刺の半分ぐらいの大きさ、
小さなものは、米粒(玄米)のようなサイズまであります。
 言うまでもありませんが、
イメージセンサーが大きいほど、きれいな写真が撮れます。
 こうした大型のイメージセンサー(35mmフルサイズ)は、
そのサイズから、一眼レフのデジタルカメラに採用されています。
 普及版の一眼レフカメラには、35mmフルサイズより、
一回り小さいサイズのものが採用されています。
それでも、かなり大きなイメージセンサーと言えるでしょう。
 レンズの交換ができないコンパクト・デジタルカメラは、
カメラ本体のサイズが小さいので、
イメージセンサーは、小さなものになってしまいます。
ボディを小さくして、厚さを薄くしたコンパクト・デジタルカメラでは、
イメージセンサーは、どうしても、そういう大きさになってしまいます。
 さて、コンパクト・デジタルカメラよりも小型化が要求されるスマートフォンでは、
イメージセンサーは、どういうものが使われているか見当がついたでしょう。
 次に、カメラのレンズには、いろいろなものがあります。
広角レンズ、標準レンズ、望遠レンズ、マクロレンズ。
写真を撮りたい対象によって、こうしたレンズを使い分けるのです。
 多くの人は、風景は広角レンズだと思っているでしょうが、
実は、風景こそ、望遠レンズを使います。
望遠レンズには、風景を「切り取る」という機能があります。
写真を撮ってみたら、余計なものが写ってしまい、がっかりした。
そういう経験が多いと思います。
 風景の中で、気に入った部分を切り取って撮るのが、望遠レンズの特徴です。
そういうわけで、望遠レンズは、初心者向けです。
 逆に、広角レンズは、上級者向けです。
広角レンズでは、想定以上に広範囲に、いろいろなものが写真に写るのですから、
「絵作り」、つまり「構図」を考える必要があるのです。
 こうしたことは、学校の美術の授業で勉強したと思いますが、
そういう学校の勉強がすぐ役立つのが、広角レンズです。
 ちなみに、スマートフォンに採用されているレンズは、
広角レンズだと思います。
思った以上に広範囲に写るので、これは広角レンズの特徴だと思います。
 ところで、日本の工業製品は、多くの分野で、新興国に追いつかれつつありますが、
カメラに関しては、日本が圧倒的に優位にあります。
 そういうわけで、国内市場においても、
カメラ人気を盛り上げていきましょう。
 本来、こういうことは、国策として推進してもよいくらいですが、
政治家たちは政争で忙しいので、なかなか難しいものがあります。
(参考)
 スマートフォンにも、望遠機能があると思った人がいるでしょうが、
あれは、デジタルズームと言って、電子的に拡大するものです。
 そういうわけで、最近は、
スマートフォンのレンズに装着する超小型の望遠レンズが販売されています。
















































































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